2008年7月31日

エアコン

「お父さんあれ何? ひょっとしてエアコン?」

「おおよ!」

「おぉー やったー!」

「いよいよウチもエアコンかー!」

子供たちが次々に歓声を上げる

「宮里藍ちゃんの三菱『霧が峰』よぉ! 職人の工事費込みで6万と5千両でぃ!」

「・・・って ここだけ?」

「当ったりメェだ~ 何か文句でもあるっツ~のかこの小僧!
 涼みたかったらここへ来いってんだベラボウめ~」

「あんた 三丁目の夕日じゃないんだから・・・エアコン付けた位で興奮しないで・・・」

「・・・」


この夏、我が家にもエアコンがやってまいりました。

今の家を建てたのが平成3年ですが、その頃は信州に住んでいる限り自宅にエアコンなど必要ないと思っていました。しかしここ1~2年、この高地信州で35℃を平気で超える異常な猛暑に耐え切れず、遂に導入に踏み切ったというわけです。

そんな大層に言わなくてもと思われるかもしれませんが、私の場合、窓を全開にして扇風機をガンガン回し、缶ビール片手に汗を拭いながら甲子園を駆け回る高校球児に涙するというのが夏の定番であり、数年前までそのスタイルで何の抵抗もなく過ごしてきたのです。加えてカミさんは人一倍冷え性、さらに子供たちは皆体育会系の青春時代を送っていたので、健康に良くないからそんなモンは要らんというのが私のポリシーでした。

従って今回のエアコン導入は、我が家にとっては真夏の一大事に他ならないのです。

現在、盛んに地球温暖化が叫ばれていますが、確かに私らが子供の頃は、真夏でも気温が30℃を超える方が珍しい気候でした。夏休みの楽しみの一つであったプールの時間も今のような猛烈な暑さを感じることは少なく、ぶんどう色に染まった唇に塩を塗り、それでも震えながら遊んでいた日が多かったように思います。

とは言え・・・このまま行ったら地球は本当にどうなってしまうのでしょうか。

オゾン層が完全に破壊されれば地球には生物が住めなくなってしまうと言われています。それが私らの子供たちの世代なのか、その次の世代なのかは分かりません。

しかし、地球がその方向に向かっていることは確かな事実です。それが分かっていても、自分が置かれている環境だけは快適な方向に持って行きたいと考え動いてしまうわがままな私たち・・・そしてその行動がまた自分たちの首を絞める結果となり・・・しかし人間はその結果に対応するため更に強い機能を持った“破壊兵器”を開発するのでしょう。世間では人間が繰り返してきたこの矛盾を日進月歩などと呼んでいますが、一体どこに進んでいるのでしょうか。私たちは、この負の相乗効果からもう戻ることは本当にできないのでしょうか。
(勿論一方で、電気自動車やエコハウスなど、地球を守ろうとする製品開発の動きが活発に行われていることも見逃してはなりませんが・・・)

あまり大きな問題に発展させてしまうとパニくってしまいそうなので身近なところで考えてみましょう。

たとえこの地球が永遠の生命体には成り得ないとしても、今、ここで、私たち一人一人が、その寿命を少しでも紡ぐためにできることはきっとあるはずです。エコバッグでもマイ箸でも、『自分ひとりそんなことしたって・・・』と先入観を持たずに、当り前にやることが必要なことだと思います。

そう言えばウチの事務所でも、男性職員4名全員が“マイ小型扇風機”を自分のデスクに置いています。実はこの動機は、男女の体感温度が8℃違うということで「互いの健康を考え、できる限りエアコンを使わないように各自自助努力しましょう」というウチの持ち味の改善提案に端を発して今ある姿なのですが、別に申し合わせたわけでもなく、それぞれの判断でしかも自腹で設置したものです。4台の小型扇風機が回るその光景を外部の人が見たらちょっと変わった夏の風物詩のように写るかもしれませんが、今にして思えばこれも立派な“エコ”活動になっているのではないかと思います。

もしも現在60億人と言われる全世界の一人一人が、次世代に生きる子供たちのために、今できる“エコ”に繋がる何かを一つ習慣的に実践していけば、地球の癌はひょっとしたら治るかもしれないと思っているのは私だけでしょうか・・・



「このエアコン本当に動くの?」

我が家にエアコンがやってきて1ヶ月、娘がポツリとつぶやいた
夜しかウチにいない子供たちは未だ一度もその恩恵に与っていない
というか一度もエアコンの音さえ聞いていない
(もっともまだ二度しか回していないのだが・・・)

かく言う私もたかが自宅のエアコン1台で
地球滅亡の危機まで考えてしまうとは思わなかった

「まったく大物なのか小心者なのか分からない人よね」

カミさんの一言に悔しくも納得してしまう今日この頃・・・

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