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2015年3月31日

ご存知ですか?『ふるさと納税』 

「ねえねえ ふるさと納税って誰でもできるの?」

また愛読書の三流週刊誌からネタを仕入れてきたのか
のんびり晩酌していた私にカミさんが尋ねてきた

「ああ 基本的には誰でもできるはずだよ」

「なんかカニとかウニとかイクラとか貰えるらしいじゃん」

ほらきた 確実に週刊誌か昼のワイドショーだ

「ああ 寄付先の市町村や寄付金額によって違うけど
今そのお礼の品競争が熾烈になって大変みたいだよ」 

「でも 絶対得なんでしょ? ウチはやらないの?」

「絶対得ってわけじゃないけど そもそも寄付だから
震災のあった東北とかだったらいいんじゃない?
ネットでググればどこでどんなお返しくれるか分かるよ」

「ホントー?! え~っと 北海道 北海道と…」

「だから東北とかって言ってる…」 



皆さんは「ふるさと納税」という制度があるのをご存知でしょうか?
内容はよくご存じなくてもどこかで一度は聞いたことがあるかと思います。

ふるさと納税とは、過疎化などにより税収の減少に悩む地方自治体の格差是正を促す手段として、今から7年前の2008年に地方税法の一つとして創設された制度です。

細かい経緯や背景はウィキペディアなどでご覧いただくとして、一言でいうと昔住んでいた故郷とか、好きな場所がある自治体、応援したい自治体などに任意で寄付をするという制度です。

そして支払った寄付金の一部が、一定の計算により自分が負担する所得税と住民税から控除される仕組みになっているため、単なる寄付金ではなく「ふるさと納税」と称されているわけです。

ここ数年は、ウチのカミさんのように、その寄付先の自治体から特典と称して進呈される特産品ばかりに注目が集まるようになり、それを受けて各自治体も我が町に寄付してもらおうと、特典で凌ぎを削るという状況がエスカレートして、今では人気のある自治体や特典がランキング形式で紹介されるまでになっています。

因みに今年3月の人気自治体の第1位は

宮崎県綾町 人気の特典は「綾牛ステーキ」に「完熟マンゴ-」

第2位は北海道上士幌町 人気の特典は
「アイス工房ドリームのジェラートセット」

第3位は鳥取県米子市 人気の特典は
「熟成糸巻ロースハム」に
「生クリーム大福」

なんてことになっているようです。






その「ふるさと納税」の制度がこの4月1日から一部改正されました。


【住民税の特例控除額が引き上げに】

前段で寄付金の一部が税金から控除されると紹介しましたがその控除限度額が引き上げられました。

ふるさと納税の税額控除額は次のように計算されます。
①所得税の控除額=(年間寄付額-2千円)×所得税率

②住民税の控除額= 下式のA+B
A基本控除:(年間寄付額-2千円)×10%
B特例控除:(年間寄付額-2千円)×(90%-所得税率)

これまで上記②Bの特例控除額が、自己が負担する住民税(所得割)の10%が限度だったのですが、これが20%に引き上げられました。


文章ではちょっと分かりにくいので計算例で見てみましょう。

年収450万円(住民税所得割18万円)のサラリーマン夫婦(妻は専業主婦)の場合

ふるさと納税の寄付を3ヶ所に合計5万円した場合
※寄付する自治体件数は制限なし、寄付金額は総所得金額の30%(所得税法は40%)が上限となっています

①所得税の控除額=(5万円-2千円)×10%≒4,800円※1

②住民税の控除額=A:(5万円-2千円)×10%=4,800円
B:(5万円-2千円)×(90%-10%)=36,000※2
A+B=40,800円

※1=所得税は累進課税方式なので概ね10%として計算しています
※2=この計算式では38,400円になりますが住民税の20%が限度なので
18万円の20%の36,000円が控除限度額になります
(改正前はこの限度額が10%だったので18,000円でした)

①+②=税額控除額合計45,600円なので、5万円の寄付をしてますが税金が戻ることによって、実質自己負担額は4,400円で3ヶ所の自治体からの特典を手にすることになります。損得勘定(感情…かな?)はご自身でご検討下さい(笑)


【一定の要件のもと確定申告が不要に】

これまではふるさと納税をして税額控除を受ける場合、確定申告をすることが要件だったので、通常確定申告を要しない一般のサラリーマンにとってはこれがネックとなっていました。しかし今回の改正で、給与所得しかないサラリーマンが寄付を行った場合、確定申告を不要とする「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されました。

これは本人の申請に基づいて、寄付先の自治体から住民票のある自治体に直接寄付の事実が通知されるため、この特例制度が適用される場合のみ所得税の確定申告を不要とし、税額控除を住民税に一本化するというものです。

但し、これはもともと確定申告をする必要のない給与所得者だけが対象で、他の要件として年間のふるさと納税の寄付先が5ヶ所以下でこの4月1日以降の寄付に限り適用されるため、今年1月~3月に既にふるさと納税をした人や、サラリーマンでも医療費控除や住宅取得控除などの還付申告をされる人は、併せてこのふるさと納税の税額控除も申告する必要があります。

以上のように、税額控除限度額が増えて、しかも確定申告不要となると、一般サラリーマンのふるさと納税を行う確率がかなり増加するのではないかと思われますが、一方で、政府は熾烈を極める各自治体の豪華特典合戦に苦言を呈する次のような喚起事項を発令しています。

『ふるさと納税について、当該寄付金が経済的利益の無償の供与であること、当該寄付金に通常の寄付金控除に加えて特例控除が適用される制度であることを踏まえ、豊かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進に寄与するため、都道府県または市区町村がふるさと納税に係る周知、募集等の事務を適切に行うよう要請する』

このお達しにより、巷では各自治体の特典が相当質素なものになるだろうと言われていますが、はてさてどうなりますことやら…今後に注目ですね。



「え~~ じゃあもうカニとかウニとかイクラとか貰えないの~?」

「そんなこと分からんよ
まあ度を過ぎた特典はダメよと言っても
いきなりカニがカニカマにはならんだろ」

「あ それ おもしろい!」

相変わらず切り替え早いな…


実際の寄付の方法などはYahoo公金支払サイトが分かりやすいです
URL= http://koukin.yahoo.co.jp/furusato-nouzei/