2006年12月10日

情報

3つのグラスに注がれた酒をちょっとずつなめて
大吟醸・高級酒・料理酒をそれぞれ当ててくださーい!

各テーブルから1名ずつ選抜された見るからにうるさそうな強豪ぞろいの中に
なぜか私が入ってしまった
ほとんど毎日晩酌はしているが、日本酒は正月くらいしか飲まなくなった
『・・・ウーン・・・こりゃ甘い・・・のかな?』って
かろうじて分かるのは甘いか辛いかの違いくらいである

ステージに立った6人の選抜選手、隣の強豪が私の耳元で
「おーこの色は安くないぞ・・・なっ深みが違うだろ?いい酒ってのはな・・・」
と色々と薀蓄を語って下さるのだが残念ながら私にはその違いが分からない

結局一番スッキリと飲みやすいのを「料理酒」妙な甘さが残るのを「大吟醸」
と自分のイメージだけで解答用紙に答えを書き込みさっさとテーブルに戻ると
「見事、全問正解です!」ときたもんだ・・・
『なんだかんだ言いながら、オレってやっぱり違いが分かる男だよなー』と
しばし心地のいい錯覚の世界と旨い酒に酔うのであった・・・


先日当所のメインバンクである金融機関が運営する異業種交流会の忘年会がありました。その会はもう40年以上も続いている歴史のある交流会ですが、私が入会させていただいたのは4年前くらいだと記憶しています。会員はこの金融機関を利用している企業経営者の方々で、勉強会、親睦会、コンペを年間2回ずつ行いその他に年1回の研修旅行を実施しています。

なにしろ何十名という蒼々たる会社トップの大先輩がメンバーなので、入会当初は隅っこのほうでかなり小さくなっていましたが、やっと昨年あたりから私の顔と名前が一致してきたのか多くの方々から気軽に声をかけていただけるようになり、遠慮なく話ができるようになったというのが正直なところです。

その席で、久々にお会いしたある社長さんが「この前うちの会社がテレビに取り上げられたんだよ」と話しかけてきました。

折からの原油高騰、競合との熾烈な競争の真っ只中で厳しい経営環境にあるガソリンスタンドを経営する会社の社長さんです。ただこの社長さんは何かと規制の多い業種柄、ご自身のビジネスを通じて日頃から環境問題に真剣に取り組んでおり、その活動が注目されてエコロジーをテーマにしたローカルの特集番組に紹介されたということでした。(詳しくはこちらを http://www.mobilkubota.com/)

そんな会話の中でその社長さんが面白い話をしてくれました。

「バカな評論家が燃料を満タンにすると燃費が悪くなるなんて無責任な情報を発するもんだから、それを信じて1,000円分のガソリンを毎日入れに来る人がいるんだよ。今まで何回もガス欠になったって電話してきているのに懲りずに続けてるもんだからこの間言ってやったの。『車ってどうして必要だと思う?災害とか緊急事態のときに一番頼りになるからでしょ。でも車ってのはガソリンがなきゃ動かないんだよ。だからどんなときでも万全の状態で使えるように普段から燃料は十分入れておかなきゃいけないんだよ』ってね」

当然とも極端ともとれる話ですが、私は妙に感心してしまいました。

「1,000円でも必ず社長のお店に来てくれるならOKじゃないんですか?」
敢えてこんな下衆な質問を返してみると

「ウチは別にガソリンを売りたいわけじゃない。お客様に正確な情報とアドバイスを提供して、安心と安全を与えられる会社になりたいんだよ。とにかく今の世の中間違った情報を鵜呑みにして間違ったことをしている人たちが多過ぎる。それが歯がゆくて仕方ないね・・・」

確かに!

メディアが驚異的に発達してありとあらゆる情報の入手が容易となった反面、独断と偏見のみのいい加減な情報や最初から欺きありきの情報も錯綜し、その取捨選択が問われる時代であることは周知の事実です。

特に私たち会計事務所は専門サービス業である以上、税務会計に関する正確で有意義な情報を提供する使命があります。そのためには、私たち自身がものの本質を捉える目を養うことがまず第一、その上で顧客企業の健全経営のお手伝いをしていきたい・・・
酒の席とはいえ、背筋の伸びるいい話を聞かせてもらったなと思っていたら
以心伝心ウチの若い?職員が協力して「総務の手帖」なるコーナーをこのHPに立ち上げました。

これは企業の経理担当者のために役立つ情報を提供している信頼できるHPを紹介するというコーナーです。皆様の正確な情報選択のナビゲートをコンセプトに立ち上げたということで、さすがウチの職員!目のつけどころが鋭い!どんどん更新すると言ってますので、バージョンアップのためのご意見ご要望をどしどし寄せてやって下さい。


さて、利き酒大会で全問正解とはいかなかった隣の強豪はちょっと荒れ気味のご様子・・・耳元で囁かれた情報を鵜呑みにしなくてよかったよかった。

自分を信じることもやっぱり大切ですね!

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